観賞魚用フィルタ(市販品)

小型水槽
大型ホームセンター等の観賞魚コーナーへ飼育用品を見に行ったけど、何を準備すれば良いのか分からない方もいると思います。その中でも何がどう違うのか、観賞魚の飼育用品で一番分かりづらいのがフィルタ(ろ過装置)かも知れません。
ここでは、観賞魚を飼った事が無い方へ向けたフィルタ(ろ過装置)の説明を致します。
フィルタを買いに行く時の目安にして頂ければ幸いです。

フィルタ(ろ過装置)の種類 外掛け 投げ込み

アクアリウム用フィルタの主な機能は、エサの食べ残しやフンを除去する物理濾過、そして目視では確認が出来ない水中に溶け込んだ魚自体の尿など、飼育水として有害な物質を低減する生物濾過が出来る装置になります。


消耗品のフィルタにはメーカー推奨の交換時期がありますが、物理濾過用のウールマット(白い綿)は水洗いして天日で乾かせば繰り返し使用出来る物もあるので、使用する商品のフィルタがどんな物が何種類入っているかを説明書で確認する事をおすすめします。

小型魚向け
外掛け

導入しやすさ5ポンプ内臓で¥1,500程度
メンテナンス5フィルタバッグ交換のみ
騒音4流水音程度

ホームセンターで一番多くみかける小型魚専用フィルタ。大体は小型ガラス水槽とセットで売っています。小型魚のみを少数飼育ならこれで充分。

小型魚~中型魚向け
投込み

導入しやすさ5ポンプセットで¥1,000程度
メンテナンス3失敗すると水槽内ゴミ散乱
騒音3ブクブクとポンプ音

選ぶサイズにより小型~大型魚まで対応可能な万能フィルタ。交換時に失敗すると、せっかくフィルタが集めたゴミを水槽内にぶちまける事になるので注意。



小型魚用フィルタに付属している活性炭やその他の水質改善機能が付いている濾材は使い捨ての物が多いので、そちらは使用期間を過ぎたら新しい物に交換した方が良いです。

スポンジフィルタ 底面フィルタ

稚魚やエビ等の超小型生体向け
スポンジ

導入しやすさ4¥2,000前後
メンテナンス2マメに洗うのがコツ
騒音3投げ込みと同等

ポンプ別売が多くメーカーにより金額の差が大きい。ブリード等の稚魚に適する。

テトラスポンジフィルタ


他にも発売しているメーカーは有るようです。

超小型~小型魚向け
底面式

導入しやすさ4ポンプ付で¥2,000程度
メンテナンス2労力はリセット作業と同等
騒音4水中ポンプの場合ほぼ無し

底砂ありきの経済的で静かなフィルタ。メンテナンスでやる事が水槽リセットとさほど変わらないのが難点

流動 上部濾過

メインの濾過装置との組み合わせ次第で小型~大型
流動式

導入しやすさ3¥3,000程度
メンテナンス3掃除=バクテリア減
騒音4ポンプ音

別途ポンプが必要。目的は生物濾過。物理濾過能力は無いに等しいが、生物(バクテリア)を繁殖させて目に見えない毒素を分解するのには重要なろ過器。

※流動河童
※カミハタ流動河童は廃版で交換パーツのみ在庫販売

ジスアクア
町田市にある有限会社LSS研究所が韓国メーカーから輸入販売しているそうです。
エーハイムをカミハタがやってるような感じでしょうか。



流動フィルタを小型淡水魚水槽単体で使用する事はあまり無い事と、通常のショップではそんなに見かけないので、こんな商品が有るというのだけ知っていれば大丈夫です。

小型~大型
上部濾過槽

導入しやすさ4¥3,000位~
メンテナンス3物理マットだけなら簡単
騒音2モータ音+落水音

60~90cm水槽の定番。乗せるだけなので設置も簡単、メンテナンスもラクなので良い事づくめな感じがしますが落水音が結構します。また、フレームレス水槽には不向きです。

GEX上部
デュアルクリーンとグランデの2ライン展開中。グランデはW&D仕様へ変更可能

トリプルボックス
コトブキ45~60cm用 90以上は品名がターボボックスに。
ニッソー上部
行った先のスライドフィルター450と600という商品が定番です。

外部 オーバーフロー(OF)式

主に水草と小型魚向け
外部濾過

導入しやすさ3¥10,000~
メンテナンス1初心者にはキツイ
騒音5モータ音程度

ネイチャー系には定番。但しDOが低くなりやすいので魚だけを飼育するには不向きですが、水草の浄化能力と合わせて使用する場合は問題無く飼育可能です。

エーハイム
豊富な交換パーツ群が充実。ネイチャーと言えばエーハイム。外部と言えばエーハイム。

メガパワー
大型店ではエーハイムに次いで置いてあるGEXメガパワーシリーズ。交換パーツもそこそこ豊富。

サイズにより小型~大型向け
オーバーフロー

導入しやすさ1(4)小型のAGSで2万弱
メンテナンス4(4)設置してしまえばラク
騒音1(4)振動+モーター音

上記評価は大型OF式フィルタで、カッコ内は下記の小型魚専用OF水槽、GEXアグスの数値になります。

AGS
旧モデルは持っていました。濾過槽の掃除が面倒でしたが新型は濾過槽が引き抜けるので使い勝手が良さそうです。※知人のショップで使っていましたが使い勝手は良いそうです。

オーダー濾過槽
60cmサイズより大きい水槽のオーバーフロー濾過槽はオーダーメイドもご検討ください。



極めて個人的な評価になりますが、良くない1~良い5になります。
物理濾過や生物濾過の能力は「このフィルタが一番良い」という製品は無く、飼育する魚や環境によって変わりますので、まず何を飼育したいのかを決めてから飼育用品を選ぶと余計な物を買わなくて済みます。

K・ローレンツ式

ベランダ~琵琶湖までの言ったもん勝ち
K・ローレンツ式

導入しやすさ0頑張ればタダ
メンテナンス0工夫すれば差し水のみ
騒音0無音

それを世間ではビオトープと呼ぶ。

水が入る鉢を用意して川で砂利と水性の草を採取。運が良ければ砂や草に虫も付いて来るので、砂利と水草をセットした鉢に水道水を注ぎベランダや窓際など日当たりの良い場所へ置いて2週間待ちます。太陽光を浴びて水草が伸びて来たかな?という所で川へ行き、すくった小魚を1、2匹入れます。後は魚用の餌を定期的にあげるだけ。蒸発した水は差し水してやれば大丈夫。食べ残しは鉢に住み着いた虫や沸いた雑菌達が片付けてくれます。
よく民家の庭先で見かける発泡スチロール箱でメダカと水草を育てているマダム達がやっているのがこれに近いです。ポイントはバランスを見極めつつ規模に対して魚を入れ過ぎない事。水10リットルでせいぜい3~4匹。
水質だけはマメに測定しましょう。


ちゃんとしたビオトープが知りたい方はこちら


小型水槽に適正なフィルタの例

プロショップでもない限り、成魚サイズが軽く50cmを超えるような大型魚は通常の熱帯魚店にはほぼ売っていないと思うので、30~45cm水槽サイズなら中層を泳ぐネオンテトラ、プラティ、モーリー辺りと、主に水槽の底を泳ぐコリドラス、ローチあたりになるかと思います。この辺なら外掛け式、投げ込み、底面フィルタで充分に飼育して行けます。後は水量に合った生体の数を入れ、水槽内のバランスが崩れないようにして定期的な水替えを心がけましょう。

≪適正な魚の数≫

最初に熱帯魚を飼育する方の多くは45cm水槽(※)が最も売れ筋だと事なので、
GEXの45cm水槽を基準にします。

GEXの水槽ページへ飛びます↓

オーダーアクリル水槽
一例として、GEX社製マリーナ45cm水槽は、水を張ると35リットル程度になります。世間で良く言われる1cmの大きさの生体に付き1リットル必要という考えにもとづくと、水量35リットル入る45cm水槽には、GEX外掛けスリムフィルタDC-X M3(35リットル対応)が適正なフィルタサイズになります。その場合、成魚サイズが約3cmのネオンテトラだけで11匹、底を泳ぐコリドラスは6cm近くになるのでコリドラスだけだと5匹。片方だけで満足する人は少ないので両者の配分を見栄えが良い所を取ってネオンテトラ8匹、コリドラスを赤白色違いで1匹づつ、合計10匹が良いところでしょうか。
これで週に1度、3分の1の換水、メーカー推奨通りに2週間に1度ろ材を交換していれば、そう簡単に水質が悪くなる事は無いと思います。
食べ残しが出る位に大量にエサあげると水質悪化が早まりますが、底を泳ぐコリドラスにエサが足らないと痩せて弱ってしまうので、浮遊性と沈下性のエサを使い分けてバランス良く飼育して下さい。



エサの上げすぎから水質が悪化して病気になるパターンが多いので、餌を多めに上げすぎたら水を替える間隔とフィルタの交換頻度を短くする事も検討しましょう。

gexfilt.jpg
適正容量さえ守れば、外掛けフィルタ以外でも濾過能力的には問題無い事が多いので、飼育する魚種(中層、上層を泳ぎ回る魚、底を泳ぐ魚、水流が苦手な魚)などによって選択するのが良いと思います。ほとんどの場合、定期的な換水が最も必要なメンテナンスになります。

45cm水槽のフィルタセット一例

フィルタセット例



上部濾過槽と外部濾過槽は水槽外側にスペースが必要になるので、水槽の外側にはスペースが取れないという方も多いかと思います。
45~60cm水槽で他にスペースが取れない場合はフィルタを合わせ技で使い濾過能力を保ちつつ最小限の水槽設置スペースで飼育するという方法も良いと思います。
参考:投込 GEXロカボーイコンパクトor水作エイトコアミニ。投込みフィルタの目的は主にエアレーション。
コーナーフィルタ GEXコーナーパワーフィルタor水作スペースパワーフィット



どんなフィルタを用意しても最終的には定期的な水替えに勝るメンテナンスは無いので、水替えだけは定期的に行いましょう。

偏ったポンプの説明はこちら

照明

部屋を暗くして眺める水景も熱帯魚観賞の楽しみの一つです。
平成は蛍光灯照明が主流でしたが、令和ではLED照明が主流です。
以下は照明の主流がLED照明になった事を証明するメーカーサイトです。

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