ポンプの前に

ホースや塩ビ配管の質問が多くなっておりますので、ポンプの前に水道のホースと塩ビ管をご説明いたします

普通のホース(PVCホース)

水道用ホース
ホームセンターなどで売っている一般的な水道用ホースの管径一覧になります。
購入の重要なポイントになる太さの表記は、メーカーにより型番が内径のみや外径のみ、内外径両表記だったりと様々なので店員さんに確認するのが一番です


以下、単位は全てmm(ミリメートル)

ホース内径ホース外径
1216
15※家庭で良く使われる太さ20
1824
2228
2531
3238
3846

普通の水道ホースの耐圧力は0.20MPa、耐温度は0~60℃なので、アクアリウムで使用することに特に問題はないと思いますが、耐寒や耐圧仕様のホースもあるので必ず確認してから購入しましょう

大型水槽セットに必須 塩ビ管

大型の水槽セットの配管には、給排水管の接続に塩ビ管が必要になる事があります

VPとHI菅

異径ソケット



同じ太さの管でも、さまざまな種類があります
塩ビ管の種類
・ 広く一般的に使用されている安価で丈夫なVP(グレー)管
・ 耐衝撃性が高いが価格も高くなるHI VP(濃紺) 管
・ 色があるのに透明塩ビ管。本来の用途は工場施設等で流れを目視確認する為です。他の塩ビ管より価格が高く透明色は経年劣化で白濁りします
・ 本当に透明なアクリルパイプ。透き通る美しさですが、塩ビに比べて衝撃に弱く割れやすいという実用面で致命的な欠点があります
以前、生体用では無い実験水槽で「オール透明アクリル管で組みたい」というご要望があり、かなりの費用をかけて組んだ事がありますが半年経たずに塩ビ管で組み直した事があります。


水道のホースと繋ぐ時は塩ビ蓋の外径とホースの内径を合わせます

呼び径実際の外径大体の管の厚み厚みの誤差実際の内径
13182.2+0.613
16222.716
202620
25323.1+0.825
303831
40483.640
50604.151

「呼び径13」は「13A」とも呼ばれますが、実際に塩ビ管を定規で測ると管の外径は18mmだったりします
また、表中の正式呼称は、実際の外径→「基準寸法」、大体の管の厚み→「最小」、厚みの誤差→「許容差」、実際の内径→「概略内径」と言います

VU(排水)管

VP管とVU管の違い
主に排水用に使う塩ビ管。給水用のVPに比べ管の厚みが薄い

呼び径実際の外径大体の管の厚み厚みの誤差実際の内径
40481.8+0.444
506056
65762.2+0.671
75892.783
1001143.1+0.8107
1251404.1131
1501655.1154

日本産業規格(JIS ):「硬質ポリ塩化ビニル管」から一部引用

そのほかの管

塩ビソケット
製造メーカーのカタログには「透明」と記載してあるのでこれは透明塩ビの継ぎ手です。

ボールバルブ
水の流れを止めたり絞ったりと便利なバルブです



趣味でアクアをやっていると自分好みの配管に替える方も多いですが、市販の水道用品とアクア用品の規格が違い、使い物にならない物を買った経験がある人は多いと思います。
また、海外の水道規格は日本と違う事や、業種や店により物の呼称が様々だったりと、地味に面倒臭い事この上ないのがアクア配管なので不安な時は必ず管の「内径」と「外径」。メートルなのかインチなのかも確認してから購入しましょう。

エアチューブ
エアチューブ

エアチューブだけ買いに来たけど、何ミリの太さのを買えばいいんだ?という時は内径4外径6mmのチューブがアクア用品では多いので、内径4mmチューブなら大体のアクア用品には使えると思います。
合わなかったら済みません

水槽に使用するポンプ

水を吸っては吐く、かんたんに言うとそれだけの物がポンプです。アクアメーカー各社、水処理・環境専門企業などいろいろな所から発売されていますが、アクアリウムで使えるポンプは限られて来ます
当店で水槽を導入いただくお客様がたが、主に使用されるポンプの種類は大まかに分けて4つです

縦型ポンプ

おもに、上部濾過槽式の水槽に使用されるポンプ。良い点は安い、メンテナンスがラク、作りが単純なので丈夫。残念な点は、専用の上部濾過槽でないと乗せる時に加工や追加部品が必要。流量が少ない製品が多い。気になる人にはポンプ作動音が気になる
縦型ポンプ

水中ポンプ

水中に設置して使用します。良い点、コレも作りが単純なので安い。水中に設置するので音が静か。残念な点、モーターが水中で回転するので水温を低く保つには不向き。良い点も残念な点も同時に併せ持つのが、作りが単純なのでアタリを引くと恐ろしく丈夫。ハズレを引くとあっという間に気持ち良く壊れるので心配な方は予備を1台持っておきましょう
水中ポンプ

外部式ポンプ

レイアウト水槽など、水槽の箱自体に観賞価値を求めるアクア中級以上の方に愛用されるポンプ。良い点、水槽内が給排水のパイプ程度なので見た目が美しく見える。水草を使用するネイチャー系をやる時は酸欠状態を作りやすく植物育成に好都合。
残念な点、設備投資の額からすると総合的な濾過能力が頼りない。特に物理。メンテナンスがめんどう。主要メーカーは、事実上ドイツのエーハイム1強ですが交換パーツは充実しています。
外部ポンプ

マグネットポンプ

オーバーフロー、サイドフロー式水槽に使用されるポンプ。ある程度大きいサイズのオーバー、サイドフロー水槽のかたは大体このポンプを選択する方が多いです。良い点、水量に合ったポンプをセットすれば吸込み吐出しともに抜群の威力。シールベアリング機だとメンテナンスフリーで丈夫。残念な点、ポンプ自体が高価。大手メーカー90cm規格ガラス水槽フルセット(縦型ポンプ付)とマグネットポンプ一個(例:イワキRMD-551)が¥35,000と、ほぼ同額。一般的な観賞魚用ポンプとくらべると猛烈に音がうるさい。配管、設置にある程度のDIY知識や工具が必要
MGポンプ

番外 投げ込み式

空気を送るだけのポンプ。でも初心者にもプロにも大人気。通称「ブクブク」
極端な話、水槽は水量が何より大事なので、水量さえ確保してしまえば大きいブクブク(水作ジャンボ)一発でもOK。
良い点、安い・簡単・頑丈・見た目がダサカッコイイ。
残念な点、ブクブク言うだけなので物理、生体濾過ともにおまじない程度の能力。しかし、総水量を確保して農業などで使われるエアリフト排水式の巨大なシステムを作り物理生物濾過の流れを強化する工夫次第でそこそこ高性能。
でもそんな大層な事をするより普通に大きいアクアリウム用の濾過槽をセットした方がスペースも金額も手ごろに済みます
投げ込み

中型サイズ以上の水槽で多く使用されるポンプ

以下は、当店の水槽販売実績からセットでご要望頂いたポンプ群になりますので、小型魚水槽、レイアウト水草水槽用とは異なると思います

W900~1200mm水槽の上部濾過槽用カミハタリオ+、エーハイムシリーズ、コトブキコアパワー、レイシー縦型P、※1)その他
W1500mm以上の上部濾過槽用レイシーP450
それ以上のオーバーフロー水槽用※2)レイシー、サンソー共に流量60L/min以上のポンプ

※1)エーハイム、ニッソー、GEXの外部フィルタを使用している方もおられるようですが、主に最大サイズが中型までの魚を飼育している事が多いです
※2)配管に流量調整コックを付けて絞って使用される事が多いようです

上部濾過槽の水中ポンプやオーバーフロー水槽のマグネットポンプを選ぶ時の基準は、説明書(仕様書)の、1分間あたり何リットルの水を吐き出せるかの最大流量「〇〇L/min」と、ポンプの位置から水を何cm上に汲み上げられるか最大揚程「〇〇cm」に注目して下さい。
「〇〇L/min」=(総水量×7)/60で大体欲しい吐出量のポンプはこの辺かなという感じになり、「〇〇cm」=ポンプから水槽の水面にしたい位置より上の高さ(※図A)になります
製品により東日本用50Hz/西日本60Hzで周波数や最大揚程が違うので、店舗や通販で購入する時は必ず確認しましょう

※図A
ポンプ揚程

ポンプの製造・販売主要メーカー

中型サイズ以上になる魚を飼育する場合、縦型、水中、マグネットの3択になる方が多いです。外部フィルタで行けない事も無いですが、中型サイズ以上になる魚、特に混泳をさせた場合はフン等の量が多くなり飼育水を強烈に汚すので頻繁に物理フィルタの掃除をしなければならない為、正直外部はお勧め出来ません。
外部式フィルタはCO2添加が必要な水草水槽、強い水流を好まない小型魚のブリード、レイアウト水槽等の上品なアクアリスト向けと思って頂いて結構です。出来ないとは言っていませんが、「私は近所でもかなり几帳面でマメで神経質な性格だと評判だ」と自分で言い切ってしまえる位の人じゃないと無理です。少なくとも私には無理です。勿論、メンテナンスをマメにやれる人なら大丈夫です


以下は、フィルタを発売している各メーカー、通販サイトへのリンクになります。


■メーカーサイト■
安くて丈夫・安心安定と言えば、初心者から上級者まで万遍なくアクアリストに愛されるこのポンプ
カミハタリオ+

熱帯魚が趣味の人にはレイシーの方が通りが良いですが、千代田区神田の株式会社イワキです
レイシー

兵庫県のポンプメーカー。社是は「愛と感謝と積極性。」です。
サンソー

個人的にここのヒーターとサーモは一番信頼出来ると思っています。フィルタは底面から外部、OF用と豊富です
コトブキ工芸

こちらも信頼度の高いヒーターを作っているニッソー。本体がペット業界大手マルカン
ニッソー

GEXも投げ込み~外部までフィルタが豊富
GEX

テトラも豊富です
テトラ

ドイツ製外部式ポンプメーカー。ネイチャーアクアファン達に絶大な信頼を持つ
エーハイム

海水魚や珊瑚をやる人達に好評のレッドシー。イスラエルが本社らしいです
レッドシー

白米と日本酒が名産の県から、エグゼクティヴなフィルタを貴方へ・・・
アクアデザインアマノ


◆通販サイト◆
アクアの品揃えが日本№1ネットショップ。ポンプのページへ直行するので、ひと通りメーカーサイトで調べたらここで実売価格を見られます
チャーム外部式ページ


ポンプ、その他ろ過装置に関しては、大手販売サイトの小売価格が当店のような小規模な店の仕入れ値と同じ、むしろ安い事が多いので、アマゾンや楽天で買った方が金額的に得をした気分になることが多いです。
しかし、個人経営の熱帯魚屋で生体や飼育用品を購入すると、その店で購入した生体や備品の相性など、その店で購入しただけあって分からない事もタダで聞けるという、大手ネットショップには無い、生体や備品の価格が多少高くても金額を補って余りある最大のメリットがあります。

個人的には、ネットより多少高くても町の信頼できる熱帯魚屋で買うのがベストだと思います

終わりに

以上が簡単なポンプの説明になります。
各メーカーサイトには推奨水槽サイズが記載してある物もありますが、あれは水量に対してのポンプ能力で、「何の魚が何匹入るか」迄は想定していないので、生き物を過密に入れてしまうと参考になりません。
よって「推奨サイズのポンプで生体を少数の飼育だと無理は無いレベル」と覚えておくと間違いは少なくなります。
水族館の巨大混泳水槽の様に、密な群れで泳がせたい場合は、濾過槽の容量を通常よりかなり大きくして、ポンプも推奨サイズより強力なポンプを使用しないとなりません。
個人的な経験だと、総水量と濾過器の能力で処理出来る範囲を超えない限りは壊れずに水が回ってくれれば大丈夫です。頑丈なのが一番

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