
研究・実験用途で「確実な水温管理」が必要なお客さまへ
大切な生体管理に必須の水温コントロール。しかし、問い合わせをする時に何から聞いて良いか分からず、ご苦労されている担当の方を多くお見受けします。そんな時、当店へ気軽にご相談ください。
ご要望の規模や条件により違いの出る導入費用や設備一式を、なるべく分りやすくご説明させていただき、最適な水槽セットをご提案いたします。
「実験や養殖で設備を導入予定なので見積もりを」というお問合せをいただきますが、厳密な水温管理が必要な水槽セットは用途や規模により大きく幅が出ます。
厳密な水温管理が必要な水槽
何がどう違うのか
ひとことで言ってしまうと【管理する規模と条件】により導入費用が決まります。
室温27℃の部屋にある水槽で、水温25℃の水温を好む魚ならば市販のアクアリウム用ヒーターのみで問題ない事もありますが、水温15℃の低水温での管理が必要な海の生き物(貝類など)は、生体専用の冷却装置(クーラー)が必要になります。

オフィス等の一角で90cm規格の小型水槽セットなら、海水魚用のセットでも20万円程度の費用で済む事もありますが、ラボなどに水槽を複数並べて海水魚の養殖や実験をする場合、水槽セットの他に水槽専用クーラー(正確には水温調整器)が複数台必要になる事もあるので、クーラー費用だけで100万円を軽く超える事も出て来ます。
以上のように、水槽設備の規模や水槽内の希望水温次第で金額に大きな開きが出て来ます。
水槽セットでおもに必要な設備
水槽のセットに必要な物はだいたい以下の通りです。
- 水槽本体 用途によりアクリルorガラス
- 蓋(フタ) 意外と盲点
- 水温計 必須(アナログでもデジタルでも)
- 専用台 丈夫な物(耐荷重の弱いインテリアラック非推奨)
- 濾過槽 飼育生体により外部式やその他の濾過層
- 濾材 微生物の住み家になる砂や石など
- ポンプ クーラーに通水使用時は通常より流量が大きい物
- ヒーター 冬季は必須
- ブロア スキマーで兼ねられる事もあります
- 照明 必要な場合用途に応じてLED、メタルハライドなど
海の生き物を管理する場合、上記のセットの他に、専用クーラー、タンパク汚れを除去しつつ酸素を供給するプロテインスキマー。サンゴ飼育時にはカルシウム添加が必要な事もあります。
ほとんどの場合、水槽セットの他に、ご要望の規模に見合うクーラー設備の概算金額をお出しすると「そんな高いの?」という話になる事が多いようです。
用途による設備の違い
下記の表は、アクアリウムでは多く導入されているクーラーを販売しているゼンスイ社のクーラーカテゴリ表です。
使用する用途に応じて、表のモデルからクーラーを選択します。

≪ゼンスイ社製クーラーカテゴリ表≫
ゼンスイ製クーラーのおおまかな価格は以下になります。
| 水槽セット | 概算総水量 | クーラー型番 | クーラー価格 |
| 45cm | 125L | ZR mini | ¥50,000 |
| 90cm | 340L | ZR-130E | ¥100,000 |
| 180cm | 990L | ZTK1000 | ¥200,000 |
| 大型or複数 | 3~4トン | KDA2001A | ¥700,000 |
| 室温35℃で水温25度にしたい場合の例 | |||
さまざまな条件が重なりますので、一概に以上の機種ならば問題なしという事ではありませんが水槽セットとは別に、この辺りのクーラーが必要になります。
ゼンスイクーラーに関しては直に相談に乗ってくれる公式サイトがありますので、直接聞いてみる方法もあります。
入力するだけでお薦めのクーラーが出て来る親切なゼンスイ公式サイト
アクアリウムが趣味の方にはレイシーの方が通りが良いイワキ社の公式サイト
イワキ
イワキ製クーラーは業務用製品のラインナップが多くなっています

クーラー選定の目安
以下は、水槽セットは既製品で準備したのでクーラーだけ相談したいという時の参考になれば幸いです。
冷却熱量 ワット(W)=(全水量Lx温度差℃/24時間+熱損失W‘‘)x余裕率
冷却に必要な冷却熱量(W)を計算します
・全水量 リットル L= 水槽の容積 A+濾過槽の容積 B
A:水槽容積=水槽外寸 幅x奥行x高さ
B:濾過槽容積=濾過槽外寸 幅x奥行x高さ
・温度差(℃)= 室温C-設定水温D
C:水槽をセットする場所の気温と室温、又はクーラー設置場所の温度で高温の方。
夏の暑い時期を想定 ※配管長は2m以内想定
D:設定水温 その水温にしたい設定
・熱損失(W‘‘)= 水槽に使用する機器の合計出力
使用する機器(ポンプ、ライト、ブロア、殺菌灯等)の出力を合計した物
・クーラーの余裕率 = x1.3
冷却熱量に対しクーラー能力に余裕を持たせます。有ればあるほど良いですが1.3倍程度が目安
◇計算例 90cm規格水槽
90×45×45cm=約182L ろ過水槽45×30×40cm=約54L
熱源 ポンプ20W+ライト100W=120W
室温32℃-設定25℃ =7℃
(236Lx7℃/24時間+熱損120W)x1.3=約245W
この場合、冷却熱量が245W以上あるクーラーを選択する事になります。
計算例にあげたポンプや照明+殺菌灯等が120Wですむ事は無いので、かなり簡単な式になっています。
ヒーターについて
アクアリウム用のヒーターは、クーラーに比べ価格面ではリーズナブルな物が出回っておりますので、水量に応じてコトブキ、エヴァリス、ニッソーのメーカーから水量に対応した商品を選択するのが良いと思います。
物によりますが、大体ヒーターと温度調節機(サーモスタット)セットで¥4,000~¥20,000位で購入可能です。
また、主に産業用に使用される高い耐久性を持つイワキやニットー等から発売されているヒーター製品もあります。
当店にご相談頂いた場合は、コトブキかニッソーのヒーター+サーモセットをお勧めする事が多くなっております。
コトブキのサーモスタットのページ
サーモ
ヒーターが別に必要です。
当店では「既設システムの水槽だけアクリルに入れ替えたいので水槽本体と配菅セットだけ発送して欲しい」というご注文の納品実績もございます。
システムの一部変更など、具体的なご要望を頂けますと、必要な機材のみでもご注文可能ですので、お気軽にご相談ください。
水槽セットのおおまかな価格表はこちら
納期について
設置規模によりますが、単純なアクリル水槽とクーラーセットであればご注文日より30日程度で設置可能です。
室外機や配管工事などが必要な規模の物に関しては、可能であれば事前に現場打ち合わせをさせていただいたのち、約30~60日程度で設置可能になります。
また、お急ぎの場合は可能な限りご要望に沿える様にいたしますので、お気軽にご相談ください。
設置工事について
設置工事については、首都圏近隣の場合は設置工事も承ります。
日帰り不可な地域に関しましては、設置工事費のほかに実費での交通費をいただきます。
既製品の水槽+クーラーその他備品をセットするだけの簡単な設置の場合は、交通費のみ頂きます。
設置作業に複数名が必要な規模の水槽設備や、現地で配管工事などが必要な場合は1人工¥15,000/日~で要相談になります。
その他の管理方法
年間通して室内やラボ自体を24時間常時低温にし、水槽自体の温度調整はせずに管理する場合もありますので、お客様の環境やご要望をお伝えいただけますと、ご希望に限りなく近い環境が整えられると思います。
ご説明は以上になります。
多少なりともお役に立てれば幸いです。

